「仕事のやりがい」は聞かない。|無色透明のインタビュー哲学#1【PRコラム】

無色透明が得意とする採用ブランディングやオウンドメディア運営において、欠かせない要素のひとつがインタビュー。実際に働く人たちの声は、企業のリアルな魅力や文化を伝える最良の手段です。

無色透明のライター・コマツマヨは、これまで10年以上にわたりフリーランスのライターとして活動してきました。

とりわけ、企業のコーポレートサイトや特設採用サイトに掲載するための、経営者や社員さんへのインタビューを多く経験し、その人数は延べ500人以上です。そして、ライターらしからぬ突出したトーク術を武器に、毎回どのインタビュー現場でも楽しく朗らかな雰囲気でお話を聞かせていただいております。

成功も失敗もたくさん経験してきましたが、そのなかで、より良いインタビューを行うために自分なりに見つけた答えがいくつかあります。そのひとつが、一般的なインタビューでよく聞かれる定番の質問、「仕事のやりがいは何ですか?」をあえて聞かないことです。

「仕事のやりがい」は意外と“厄介”な質問

「仕事のやりがいは何ですか?」と聞かない。その理由は至ってシンプルです。「やりがい」という言葉は答える側にとっても聞く側にとっても“厄介”な存在だからです。

多くの社員インタビューで採用サイトで、「やりがい」についての質問を見かけます。確かに、働くモチベーションや企業文化を知るうえで重要なポイントに思えるかもしれませんが、インタビュー現場で「仕事のやりがいは?」と聞くと、なんとも模範解答のようなものが返ってくることが多いのです。

「お客様にありがとうと言われることです。」

「仲間と一緒に目標を達成できたときです。」

「お客様の笑顔が見れたときにやりがいを感じます。」

もちろん、これらが心の底から出た言葉なら非常に素晴らしいのですが、「どこかで聞いたことがあるような言葉だなぁ」と感じる方もいると思います。私は、インタビューではご本人らしさやリアルな感情を伝えるべきだと考えています。そのため、無難な答えが並べば並ぶほど、ご本人らしさやリアルな感情が伝わりにくくなってしまいます。

また、社員さんへのインタビューでは、求職者の目線に近い社員の言葉も大切なので、入社1〜2年目の若い社員さんが登場されることもよくあります。しかし、入社して日が浅い若い社員さんに「仕事のやりがい」を伺ったところで、求職者の心に響く言葉がどれだけ出てくるでしょうか。確率としてはとても低いのではないかと考えられます。

「やりがい」に変わる言葉を引き出すインタビューの進め方

「やりがい」をストレートに尋ねる代わりに、会話の中から自然とそれが浮かび上がるような質問を心がけています。たとえば、こんな問いかけです。

  • 最近、仕事で夢中になったことは?
  • 思わず誰かに話したくなった成功体験は?
  • 仕事で「やった!」と思えた瞬間はどんなとき?

こうした質問は、答える人が無意識のうちに自分の情熱や喜びを思い出し、自然体の言葉で語ってくれます。その中にこそ、その人ならではの「やりがい」が潜んでいるのです。

また、インタビューの最初はあえて雑談からスタート。仕事の話だけでなく、趣味や最近の出来事について話すことで、緊張をほぐし自然体で語れる空気感を作ります。

インナーブランディングにもつながる「本音の言葉」

インタビューは、採用活動のためだけに行うものではありません。社員同士が普段気づいていないお互いの考えや価値観を知る機会にもなります。また、インタビューを通して「こんな思いで働いていたんだ」と、社内で新しい発見が生まれることも少なくありません。

実際に、私が過去インタビューを行ったクライアントのなかで、インタビューに同席した上司の方や後日出来上がったインタビューを読んで「この子(社員さん)がこんなこと考えてたなんて今まで知らなかったわ」「社員がそんなふうに感じてたってことを知れて良かった」というお声をいただいたのも、1度や2度ではありません。

無色透明が大切にしているのは、表面的な美辞麗句ではなく、「その人らしい本音の言葉」です。その言葉は、求職者にとっても、社内のメンバーにとっても、心に響くメッセージになり、社員同士がお互いのことを知り、会社のことを知り、自分の働く会社に愛着を持ち誇れるようになるなど、インナーブランディングの効果も期待できるのです。

本音を引き出し、「楽しかったな」と感じてもらえるインタビュー

「やりがいは何ですか?」と聞かないのは、相手にとって楽な質問を避けるためではなく、逆に“本当に伝えたいこと”を引き出すためです。言葉にするのが難しい感情こそ、その人のリアルな姿を映し出すのです。

無色透明では、そんな本音の言葉を大切にしながら、企業の魅力を伝えるお手伝いをしています。そして、インタビューご協力していただいた全ての方が「楽しかったな」と思っていただけるインタビュー&「こんなにいい感じに書いてくれて良かったな」と感じていただけるライティングをお届けしています。

インタビューは、ぜひ無色透明にお気軽にご相談くださいね。

ライター/ディレクター コマツマヨ

執筆

ライター/ディレクター コマツマヨ

インタビューが得意中の得意なライターです。10年を超えるライターの経験から、インタビューやライター、オウンドメディアのお話や広報全般についてお話しします。

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